転職を試みる為に、自宅から最寄りの職業安定所を訪れたB子さんは、その転職理由を、両親の介護なのだと説明し始めました。勤続20年にもなる古巣の職場を離れる決断は、簡単な事ではないはずですが、社内での事務作業の統括を1人で行っていたB子さんとしては、両親の介護と仕事を両立できる自信がなかったそうです。
また社内では、リーダー社員として、若手や新入社員の育成も行い、上司からの今後の活躍の期待も背負う事となり、日に日に職場での期待度が重圧に変わっていったそうです。一人っ子のB子さんは、介護の必要となった両親を介護施設に入れる事を踏まえ、ソーシャルワーカーなどに相談はしていたのですが、手塩にかけて大事に育ててくれた両親を高齢を理由に自宅から追い出す決断は、どうしても出来なかったそうなのです。